自分自身あまりサザンロックだのブルースだのソウルだのといったいわゆるブラックミュージックには馴染みがなかったが、やはりこのAlabamaShakesのすごいところはそんな自分のような人の心にさえいっきに浸透することのできる他ならぬ本物感にあると思われる。しっかり歌はソウルフルでいかにもという感じであるが、どこか新しい感じもする。それはやはりブルースらしくない空間的なエフェクトのかかったギターだとか現代的な歌のメロディーセンスといった色んな要因が絡まっていると思うが、とにかく焼き直し感がなくまさに今風！といった具合なのだ。まず1曲目、個人的に人生レベルでもこのアルバムの中でも最高の曲であると同時に、This is Alabama Shakes!といった名刺的な名曲でもある。YoutubeにあるスタジオライブバージョンのHold Onの方が声のしゃがれ具合といいアドリブといいめちゃくちゃかっこいいのだが、音源版のこの落ち着いた歌い方もまた後世に残すことを考えて作られたようなきちんとした出来になっている。もちろんらこれ以降の曲、Hang LooseやHeartbreakerなど良い曲はたくさんあるのだが、やはり1曲目のHold Onには敵わない。ちなみに国内盤の方にはいっているHeavy Chevyという曲もアップテンポでアガる曲になっているので是非国内盤をおすすめします。